記述の解き方・テクニックを教えてくれた問題集

最初は見たくなかった…

私は合格年の5月くらいに本気で記述試験対策を始めたのですが、それは模試を受けたのがきっかけでした。さっぱり解けなかったのです。

問題は効率性にあると思いました。論点は理解できる。でも試験でそれが記述問題を通して整理できない。ここが改善点と判断しました。

結果、前から知っていたものの敬遠していた問題集に手を出すことに…

うかる!司法書士 記述式答案構成力

それが「うかる!司法書士 記述式答案構成力」です。

いかにも司法書士試験の専門学校が作った感があり妙に敬遠していました。何か嫌だったんです。テクニック的なものを書いてあるのが明白だったので、そんなのに頼るというか読む事自体が無駄に思っていました。今の自分にそれは必要ないと。

でも自分で記述試験対策していてもなかなかいい解法が導き出せんました。基本的には頭で全て整理。特に重要な部分を書きこんでおいて忘れないようにするという、自分の頭の中に全てを処理させる方式をとっていました。

でも試験まで2ヶ月。やはりこの期間では何か取り入れないと無理か…そう思いました。

そこで登場、というか独学者にはこれしかなさそうだったのが「うかる!司法書士 記述式答案構成力」です。

この本で学べることはある解法テクニック

この本で教えられることは記述試験をいかに効率的に解くか、どういった点に気をつけて解答するのかといったテクニック面です。

当然ですが択一の知識が一定以上あってこそ意味がある本です。

この本で教えられる最大の特徴は、白紙の用紙に時系列に法律行為や発生事件を書き込み、それで完全に整理して、その整理されたものを記述解答用紙に落としこんでいくという段階的なシステム解法です。

そのため、白紙の用紙を作るために問題用紙の表紙を破り取るという方法が紹介されています。ただ今はこれが禁止されており、代わりにメモ用紙が配られるためその破る様子はなくなりました。ということはこの本は影響が大きかったんですかね?

きっかけに過ぎないけど強力だった

当然なのですが、この本は記述の解き方の一例を示したものであり、ここに紹介された問題をこの方式で解いたからといって、あらゆる記述式問題がスラスラ解けるわけではありません。

あくまできっかけだと感じました。この方法まるまる実践でうまくいく人がいれば、本番や模試で「あれ?この方法じゃ無理じゃない?」と思う人もいるでしょう。私がそうでしたから…問題構成や内容によっては臨機応変さがいると思います。

ですから何も忠実にこの本のやり方を守る必要はないと思います。でもこの本を買ったなら、最初は素直にそのとおりにやってみるといいと思います。それで見えてくるものは本当に多いです。

択一ができるのに記述はダメな人におすすめ

私にとってただ単に真正面からぶつかっていた記述試験なのですが、この本を通してかなり見方の角度が変わりました。

何というのでしょうか。

視界いっぱいに広がって見えていた記述試験の問題が、もっと狭く首を動かさなくても視野に収まった感じになりました。

でも1本の筋にまで細く狭くなったわけではありません。やっぱり自分で自分なりに解いて、自分の実力を自分の力で吐き出すのは変わりありません。

どうにも記述試験が苦手で解けない人は、まず択一が基準点以上のレベルであるか正直に考える事。ないのなら記述対策はまだ早いということです。択一知識が固まればそれだけで記述試験の実力は次のレベルに勝手に上がりますから。

問題は択一は合格レベルなのに記述がダメな場合。

これは完全に解法に無駄が多い、整理できていないだけです。複数のことを頭で考えるのが苦手な人なんじゃないかと想像します。

そんな人、もしくは私みたいに闇雲に取り組んでいた人は、この本から教えられることを忠実に再現するのではなく、とりあえずこの本の言うとおりに習えばという軽い気持ちでやってみることをおすすめします。

そしてブリッジなどの問題集、模試などで試すと、自ずと進化した自分なりの解法テクニックが出来上がってくることと思います。

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