私は商業登記の取締役・監査役の任期がいつ終わるのかも分かっていないレベルで補助者就職しました。他にもいろいろと知りませんでした。
そんな私ですが、周りからは早い速度で使い物になる補助者に成長したそうです。ウソだったらこの先の文章は意味をなさなくなりますが…
さて、なぜ私が「使える」補助者になれたかというと、実務についてかなり勉強したのです。
資格取得の勉強はやる気が出なくてほとんどやらなかったのですが、補助者就職してからは実務の勉強を頑張りました。
仕事の合間も家に帰ってからも調べていました。
所長やベテランさんに基礎的なことを聞くと怒られるか、明らかに不機嫌な態度をとられるので、そうならないように影でこそこそ出来上がった書類を見て仕組みを覚えたり、ネットや事務所にあった本で調べまくりました。
休み時間や家では分からない用語や実務知識をネットで漁り知識としました。
楽しかったわけではありません。ボロカスに怒られるのが日常だったのでそれから抜け出したかったのです。不思議と仕事自体を辞めようとしなかったのが不思議なのですが。
ですから試験合格して本職となりエッヘン!となりたいと思うのではなく、ただ怒られたくない、出来が悪いと思われたくないという自尊心・プライドのためだけに実務を勉強しました。
しかしこの結果。実務がある程度できてしまうがためにこのままでもいいのでは?という妙な満足感が出てきてしまいました。
資格がなくてもある程度仕事を任せてもらえる。やりがいが出てきた。怒られなくなった。となると是が非でも司法書士試験に合格したいという意識は完全にどこかにいってしまいました。
補助者として実務をこなし、プライベートを楽しむ。この流れがはまってしまい、試験勉強が身に入らなくなってしまいました。
よく実務をやりだすと余計な知識が頭に入り、純粋な試験のためだけの知識とかけ離れてしまい、基礎的な問題が解けなくなったりして合格が遠のくと言われます。
でも私は全てがそうとは思いません。
私のように実務中心の補助者としての生活に、悪く言えばぬるま湯(楽なわけじゃないですよ)につかってしまい、試験勉強に力を入れづらくなるからではないかとも感じています。
ですから、ある程度一線を引いて実務知識の習得をセーブするとか、資格をとったあとのこと、もし今の事務所をクビになったら?といったこと考えて今のままでいいのかを考えることが必要だと感じました。
現に私が合格した年はこのようなことが頭を常に巡っていました。
実務をやったからといって、そんなに試験勉強の知識とごちゃごちゃになることはありません。ちゃんと意識してやっていれば補助者としての実務経験が試験に役立ってきます。
ただしやったほうが有利とかそういった話ではありません。
私自身に限って言えば、補助者就職を通して、人生経験とか人脈の開拓とかダメだった自分を変えることができたので、時間がかかったとはいえ補助者をしてよかったと疑いなく思っています。
偉そうなこと書いてますが、結果論なのはあしからずです。
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